ドンガエシが生まれるまで

ドンガエシ」を作ろうと思ったキッカケや想い、制作時の事を書き残そうと思います。



キッカケ

神は遊戯(ゲーム)に飢えている。」というアニメの6話でスゴロク+カードゲームで戦う回がありました。

それを観ていたら、最後に後出しでルールを変えて主人公の勝利という展開が起こり「…え!最後の後出しでルール変えて勝利!?こんな事あって良いの!?」と衝撃を受けましたw

その時に「ゲーム終了時に勝利条件を書き換えまくるゲームがあったらオモロイんじゃね?」と思ったのがドンガエシの製作のキッカケでした。

コンセプト

そもそも最後に勝利条件書き換えまくるってゲームとして成立するのかな?と思ったので、いっそバカゲーにしようと思いましたw

けど、ただのバカゲーは嫌なので、ちゃんと考え所もあるようにもしたい!

バカゲーだけど考え所もあり盛り上がる!とコンセプトが決まりました。

ルール

自分の手番でやるのは、まず山札からカードを1枚引き手札に加える
その後は下記3つの内1つを行います。
A.手札から1枚出してカード効果発動。
B.キープを宣言し手札から1枚自分の前に伏せる。
C.パスを宣言しAもBもしない。

ゲーム終了時に手札に「アッタリ」カードがあれば勝ち。
なのですが、ゲーム終了時に効果を発動するカードを10種類用意しました。
それによりゲームが終わってからどの手札を持っているかで誰が勝つか最後まで分からない!という最後に盛り上がる要素を作る事ができました。

アッタリカードを誰も持ってない時は誰の勝利?という状況の為にキープポイントを用意しました。
B.の自分の前に伏せたカードにポイントが書いてあり、ポイントの合計が多い人が勝ちというものです。

ココまで書いたルールは思いついた初期から変わってません。
いつもテストプレイを繰り返すとルールは変化していくのですが、初期に決めたルール通り着地できたの初かも…w

初期手札0枚でスタート

今回キャラメル箱で行こうと決めていた関係でカード枚数も箱に入る枚数だけと制限が出ます。
初期手札を配ってからスタートすると全体のカード枚数が減ってしまい、プレイ時間が短くなります。
それを回避する為に初期手札0枚でスタートとしました。

0枚スタートだと最初から出して効果を使うのか、キープ優先にして勝負に行くのか、パスばかりして手札を増やすのか、など序盤からプレイに性格が出るようになりました。

また、手札を最初に配る必要が無いため、ゲームの準備が簡単になりました。
カードを箱から出してシャッフルして山札を作り、オッワリカードを山札の下の方に差し込めば準備完了なので大体1~2分でゲームの準備ができます。

カード名は全て「〇ッ〇リ」で統一

カード名はヒッソリ、クッキリ、グッスリ、サックリなど「〇ッ〇リ」で統一しました。

朝の情報番組「スッキリ」が終了というニュースを見た時に、「あれ?スッキリ以外にも〇ッ〇リって言葉沢山あるんじゃね?ちょっとまとめてみよ!」と思いメモしていました。
ドンガエシのカード名を全部「〇ッ〇リ」にしたら面白いんじゃね?という感じで取り入れました。

アッタリとかオッワリも無理矢理当てはめてますw
ちょうどリで終わったから!w

2人用ルール

今回パーティゲームですが2人用でも遊べるようにしたいと思い、2人用ルールを作りました。

2人用ルールはオッワリカードを山札の中央に入れる事にしました。
カード全体の半分はプレイせずに終わるのでどんなカードをお互いに持っているのかドキドキなゲームとなります。

プレイ時間的にも良い感じで、2人ならではのまた変わった展開やプレイ感になりました!

最初のテストプレイ

思いっきりバカゲーにしてテストプレイをした所、何とも言えないゲームになりましたw

手番でやる事や基本ルールは同じなのですが、「ネットリ」というカードが手札に来たら「納豆!」などネットリした物を叫ぶとか、「コッテリ」というカードが手札に来たら「ラーメン!」などコッテリした物を叫ぶとか…w

「お、おう…突然どうした?」みたいな笑いはあったのですが、テストプレイで没にしましたw

終了時に発動する10種類の効果

ゲーム終了時に各自が手札に持ってる数字の小さい順に処理をします。

01:アッタリ
アッタリを持っていれば勝利!だけど…!?

02:ノットリ
アッタリを奪い勝利!
→アッタリを奪えます。しかし、誰もアッタリを持っていないと意味なし…。

03:ソックリ
アッタリカードでの勝利を無効化しキープのポイント勝負へ!
→アッタリとノットリを無効化し強制的にキープポイント勝負に持っていきます。

04:タップリ
自分のキープのポイントが2倍になる!
→キープポイント勝負になる事を予想し、キープポイントを倍にして勝利を獲得します。

05:ガッポリ
自分のキープのポイントが3倍になる!
→2倍を上回る3倍でタップリに勝てるかもしれません。

06:モッコリ
キープポイントを30ポイント得る!
→30ポイントと大量に貰えるので2倍3倍に勝てるかもしれません。

07:ドッキリ
キープポイント勝負の時は一番ポイントが少ないプレイヤーが勝利!
→2倍や3倍、30ポイントの喜びを全て無にする悪魔的なカード。

08:サッパリ
キープポイントを30ポイント減らす。
→もし沢山キープポイントを持っていても減らせば0に近づけるかもしれません。

09:ペッコリ
捨て札に「ゲーム終了時の効果」のカードがあれば1枚選んで使用!
→03のソックリが出ておらず、アッタリが捨て札にあれば勝っちゃうかも?他にも良いカードが捨て札にあればラッキー!けど捨て札に無いと意味なし…。

10:ハッタリ
指名したプレイヤーの「ゲーム終了時の効果」を1枚無効化!無効化して勝てなければ効果取り消し!
→自分にとって都合の悪いカードの効果を無効化できる最強カード!
 けど、勝てなかったら無効化取り消し…。

ゲームは山札からオッワリカードを引いたらゲーム終了。
オッワリカードを山札の下の方に入れるので、この10枚のカード全てゲーム中に出てくるとも限らない!

「いやこれアッタリで勝てるの?」って思う方も居ると思いますが、遊んでいると意外とアッタリカードで勝てちゃう事が多々ありました。

アッタリ!と発言する面白さ

01:アッタリ03:ソックリ10:ハッタリの3枚は手札に来た時に「アッタリ!」と発言する必要があります。
この3枚がキーになる事が多いので、この3枚だけ発言するようにしました。
ソックリとハッタリはアッタリではないので嘘をつく感じです。

アッタリ!と発言された時に「お?」と空気が変わる面白さと、カード効果で狙われる対象となる面白さ、更に奪って手札来た時にも発言する必要があるので常に誰が持っているか分かる面白さと3つの面白さが追加されました。

このゲームはゲーム終了時に発動する逆転の連続の面白さが一番なので、プレイ中の面白さをこういう所で補っています。場に出して使えるカード効果も手札を奪ったりババ抜きのようなプレイ感になるようにしました。

10:ハッタリについて

1枚無効化出来てしまう最強のカード。
テストプレイの際に「このカードはキングメーカー(誰を勝たせるか決められる)になっている」Minoriさんからご指摘いただいて、確かにこりゃマズイと思い「無効化した後に勝てなければ無効化取り消し」としました。

この指摘はありがたい…!

タイトル

当初は「リリリリ」というタイトルでした。
理由は、〇ッ〇リと言うカード名ばかりなので、最後がリで終わる4文字という共通点から名付けました。

しかし調べた所、『D4DJ』というコンテンツに出てくるLyricalLilyというユニットを「リリリリ」と言うらしく、こりゃエゴサしにくいと没に。

タイトルを考え直す際に「これはどんなゲームか?」と自分自身に問いかけて考えました。
このゲームは最後にどんでん返しが起こる逆転劇を楽しむパーティゲーム。→どんでん返し…?→「どんでん返し」って言葉良いな!→じゃあ短く「ドンガエシ」にしたらどうだろ?→良いじゃん!決定!

という感じで決まりましたw

このタイトル凄く評判良いです!分かりやすいってw
「どんでん返しをカジュアルに言うとドンガエシです」とか訳が分からない事をマーマンAsobiチャンネルのマーマンさんに言ったら笑ってくれましたw

デザイン

ドンガエシは初のノンテーマに挑戦という事で、シンプルデザインを心がけました。
全体的にオシャレにドットでグラデーションにしました。
このデザインもカッコイイと好評で良かった…!

ロゴ

ロゴは太くてガッシリした感じにしたいと思い、太めのシンプルな文字にしました。

ドとガの濁点を統一したり全体的に統一感を出しています。
下に英語でDONGAESHIと英語で小さく入れました。

カード

色は効果別に3色に分けました。
カードはアイコン等一切なく、文字だけと攻めた感じにしました。

間違えたり分かりづらい表現を避けるため、細かく効果の説明を記載しました。
軽いゲームなのにこの文字量で良いのか?と悩みましたが、文字量を少なくして「どう処理したらいいか分からない」という状況に陥ってしまう方が嫌だなと思い、文字量多めで行く事にしました。

ただ、1回遊べば慣れるので慣れた方向けに大きめの文字で文字量が少ない簡易説明もカード名の上に記載しました。

ルールブック

ルールブックは今回初のカードでの説明としました。
ルールブックカードは全部で8枚。両面で16面使えます。

その16面にルールブックを記載するのはどうしたら分かりやすいかを凄く考えました。
自分のターンでやる事3つに関しては1面ずつ書き、上にナビゲーションバーを用意する事で分かりやすくしました。

他にもゲーム終了時の効果の例を2面Q&Aを3面と多くとり、分からないをとにかく無くす努力をしました。

ルールブックの残り2面には自分の過去作のゲームの紹介も入れました。

初の箔押し!テンション爆上がり!

この箔押しもとても好評でした…!
ピンクの箱にシルバーの箔押しタイトルがとにかくカッコイイ!

箱裏は小箱なのでオインクさんのボドゲ箱を参考にしました。(毎回オインクさんのボドゲ箱参考にしてる気がする)
ココまで文字サイズ落としても良いのかだったり、シンプルで分かりやすくまとまっているのでとても勉強になります…!

印刷

今まで印刷は萬印堂様にお願いしていたのですが、今回初めてモチの木印刷様にお願いをしました。

箱の箔押しやボドゲ以外にブース裏の布ポスターだったりと色々とお世話になりました!
LINEでやり取りでしたが、モチの木印刷様はとにかくレスが早いです…!
困った時は電話でも対応してくれました!

最後に

今回ドンガエシがとても好評でとてもありがたいです…!

ご購入いただいた方々ありがとうございます。
楽しい時間を過ごしていただけていると嬉しいです…!

最後までお読みいただきありがとうございました。
長々と失礼しました…。